犬の社会化は“数”より“質”に焦点を当てよう🐶

2025.08.14

犬の社会化は“数”より“質”に焦点を当てよう

最近、ドッグランや犬カフェ、犬の幼稚園やパピー教室など、愛犬と一緒に楽しめる場所がどんどん増えてきました。SNSでも、たくさんの犬と一緒に遊ぶ写真や動画を見かける機会が増え、「うちの子もたくさんの犬と会わせたほうがいいのかな?」と思う飼い主さんも多いかもしれません。

もちろん、犬の社会化はとても大切です。

しかし、ここで覚えておいてほしいのは、「社会化=たくさんの犬や人に会わせればいい」というわけではないということ。

本当に大事なのは、「その場で愛犬が穏やかな気持ちで過ごせていたかどうか」。

緊張しっぱなし、怖がって固まっていた、ずっと吠えていた…。そんな状態で回数だけ増やしても、残念ながら社会化の質は上がりません。むしろ「怖い経験」として記憶されてしまい、逆効果になることもあります。


数をこなすより「安全で安心な経験」を

私は動物病院で働く中で、実際に社会化の差が犬の一生に大きな影響を与えることをたくさん見てきました。

例えば、病院やスタッフに幼い頃から月1回でも慣れている子は、爪切りや耳掃除、体の触診もスムーズです。健康診断のときも落ち着いていられるため、正確な検査結果が得られやすく、早期発見・早期治療につながります。

一方で、触られることに慣れていない子は、診察や検査が大きなストレスになり、採血や処置のたびに全力で抵抗してしまいます。そうなると、検査精度も下がり、必要な医療が受けにくくなることさえあるのです。


社会化は健康寿命にも直結する

社会化というと「他の犬と仲良くする練習」というイメージが強いですが、本当はそれだけではありません。

病院でのケアや検査、知らない人から触られる経験、初めての音やにおい…。こういったことに少しずつ慣らしていくことも、社会化の一部です。

そして、この“質の高い社会化”ができているかどうかは、その子の健康寿命にも関わります。ストレスの少ない医療が受けられれば、予防も治療もスムーズに進み、結果的に長く健康でいられるのです。


僕ができるサポート

僕はドッグトレーナーとして、そして動物病院スタッフとして、犬の社会化の「質」を高めるお手伝いを全力でしています。

その子の性格や経験に合わせて、無理なく安心できるステップを作り、「またやってみたい!」と思える成功体験を積み重ねていきます。

飼い主さんと一緒に、「健康寿命を延ばすための社会化」をもっと広めていきたい。

そのために、これからもリアルな現場視点でお伝えし続けます。

みなさんもぜひ、愛犬の“社会化の質”を意識してみてください。

一回一回の経験が、その子の未来を変える力を持っています。

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